以下のレポートはあくまで「わらしべ」の検索機能を紹介するために、今後の市場の動きを過去の特定期間に当てはめてシミュレーションした結果です。
内容について、作者は一切の責任を持てませんので、ご了承の上お読みください。
実際の投資は、ご自分の判断でお願いします。

 1999年4月29日

1)はじめに

 株式市場は久々の活況です。皆さんは、今後どうなると思われますか?
今から長期回復基調がつづくと仮定した場合に、どう「わらしべ」を使うべきかの一例をレポートにしてみました。

2)現状分析

 4月末の日経平均のチャートは以下の通りです。1月を底に今後長期上昇傾向が続くとすると、どうなるのでしょうか?
過去のチャートを振り返ってみると、95年〜96年にかけて長期上昇相場がありました。

2)過去を振り返る

 さて、下図が95年から96年の日経平均チャートです。95年7月に底を打って、96年7月まで長期上昇相場となっています。99年4月現在をこのチャートに当てはめると、現在は、第1波の終盤である95年9月あたりと考えられます。
 このチャートからもわかりますように、次の購入ポイントは(2)で示した95年10月末から11月にかけてということになります。
 このポイントの特徴は以下の通りです。

1.26週平均線が右肩上がり。
2.週足が13週平均線を下回り、26週線との間に位置している。
3.(3)で示すとおり、5週RCIがV字反転している。

 これらを元に「わらしべ」の検索パラメータを作成してみましょう。

3.検索パラメータの作成。

01パラメータで、26週移動平均線が右肩上がりの銘柄を指定しています。
02、04パラメータで、週足終値が、13週移動平均線と26週移動平均線の間にある銘柄を指定しています。
 また、同時に13週移動平均線の方が、26週平均線より上にあるという関係も指定しています。
04パラメータで5週RCIがV字反転した銘柄を指定しています。

上記すべてを満たす銘柄を検索します。

4.検証

95年7月から96年6月までの日次分析ファイルを複数抽出+検証してみました。
(正規ユーザーのみなさまは、過去の分析ファイルを正規ユーザーホームページよりダウンロード可能です)

結果は、

【勝ち= 704 負け= 143 分け= 825】(勝ちは20%以上の利益を上げた銘柄)

【平均利回り= 217.70%】

【平均利益率= 22.48%】

まずまずの結果ではないでしょうか?

検索結果の明細はここをクリックしてみてください。

また、明細を集計したものが、以下のグラフです。(上記明細をテキスト出力し、EXCELでまとめています)

 結果は、95年10月から11月にかけての調整(緩やかな調整)よりも、96年3月の調整(短期間でかなりきつい調整後反発)の方がこのパラメータは効果があるようです(40%程度の利益率ですからすごいですね)。調整期間が違うだけでもパラメータの有効性が変わってきます。このときは、1日に30銘柄以上が検索対象になっています。


 以上、「わらしべ」の条件検索の一例をまとめてみました。

 一番肝心なのは、大きな市場の動きを分析することだと思います。市場が下降局面にあるときには、今回の検索条件は何の役にも立たないと思います。また、今後の日経平均の動きが、今回シミュレーションに使った95年から96年の動きと同じになる保証もありません。しかし、95年の動きと今回の動きを見比べることは決して損のない作業だと思います。市場の動きをみながらパラメータを調整したり、また、別の検索パラメータを使ったり、いろいろ試してみてください。
 日々チャートを眺め、研究することが株式投資への第一歩だと思います。(私も勉強中です)

 皆様の検討をお祈りします。(^ ^)v